オタク

オタクはどこから来たのか?オタクは何者か?オタクはどこへ行くのか?

消費者であるとはどのようなことか? 岡田斗司夫氏が『オタクはすでに死んでいる』というタイトルの新書を公刊し、新聞のインタビューで、最近のオタクは「消費するばかりの存在」だとの発言をしたことが、ネットで話題になっている。 しかし、では「消費す…

趣味と政治の相克―児ポ法問題に寄せて

・http://d.hatena.ne.jp/araignet/20080316/1205667464 一言で言えば、「表現規制には反対だが、二次オタは反対の仕方を間違っている」という話である。 以下、このエントリに対する疑問点を列挙し、この問題に関する僕なりのまとめを提示する。

ヤンキーのオタク化、オタクのヤンキー化

先日、TBS系で放映されている、世界各地のセレブを紹介する*1『世界バリバリ☆バリュー』という番組を見ていたら、後半から「ガンダム王国を作っちゃった男」として「ガンダムセレブ」*2が紹介されていた。 カメラの前に、ごっつい車(ハマー)で現れたの…

成長を予感させるシステムとしての初音ミク

・初音ミクの魅力がオタクでない僕には分からないので教えて下さい−araig.net ・僕の敵は「オタク」ではなくて「CGM翼賛体制」です−araig.net*追記:リンク先のサイトは閉鎖したので代わりにInternet Archiveのアーカイブへのアドレスを記しておきます。 ht…

8、結論

「ゲーム脳」などと言っているうちに、現実の世界がゲーム空間化しつつある。世界がアーキテクチャによって自閉しつつある。その先に待ち受けるのは『マトリックス』のような世界である。人間がアーキテクチャに完全に依存し、支配され、その一部となってい…

7、大人と子どもの戦い

自分の夢がなく、他人の夢をかなえることを自分の夢とする主人公の夢原のぞみは、「欲望とは他者の欲望である」というラカンのテーゼを地で行くキャラクターである。ちなみに口癖は「けって〜い(決定)!!」で、そこに「決断主義」との関係を見てもよいかも…

6、ゲームに参加しないという戦術

まず、これまでに明らかになったコード主義的作品の特徴を列挙する。 コードが存在する。 そのコードは普遍的ではなくローカルなものだが、ゲーム参加者(プレイヤー)にとっては絶対である。 コードを破ることはそもそも不可能であるか、ゲームからの脱落を…

5、いかにしてコード主義から逃れるか?

コード主義から逃れる方法は、ぱっと思いつく限りで二つある。最初からゲームに参加しないという方法と、コードの抜け穴を見つけるという方法である。 前者は、例えば引きこもりという方法である。 後者はさらに、コード作成者が意図した抜け穴と意図しない…

4、コード主義の躓きの石

コード主義の躓きの石はコードを作成した者がいることである。それはアーキテクチャが人工物である以上、仕方の無いことではあるが、そのために、コード主義的作品はしばしば、陰謀史観的、勧善懲悪的、目的論的になってしまう。言い換えれば、物語の復活が…

3、「コード主義」とは何か?

なぜルールとコードを分けるかと言えば、コード主義においては現実社会のルール(法律)はしばしば無視されるからである(ついでに言えば、自然法則も)。そして、法律が公開されていなければならないのに対して*1、コードは隠されたままでも構わないからで…

2、ルールは物語か?

しかし、そうなると疑問が出てくる。araignetさんはルール主義におけるルールを「法」と同一視している。だとすれば、ルールもまた物語なのだろうか? というのも、一般的には法律は一定の条文を備え、「主体」へと呼びかける物語的なものであるからである。…

1、「ルール主義」とは何か

・araig:net - 「ゼロ年代の想像力」における「決断主義」という言葉がいまいちピンとこないので、自分なりに考えてみる(リンク切れ) 続きが書かれるのを待っていたのだが、なかなか書かれる様子がないので、仕方なく見切り発車して書き上げた文章をアップ…

平坦な戦場でおたくが生き延びること

araignetさんが、岡田斗司夫氏の「オタク・イズ・デッド」を前振りにして、オタク第一・第二世代と第三世代との断絶の原因を考察している。 araig:net−オタクが死んだのは記憶術の問題かもしれない (リンク切れ) araignetさんは、オタク第一・第二世代と第…